毎日のヘアケアで気になるのが「枝毛」ではないでしょうか。枝毛のない美しい髪にあこがれていつも丁寧にケアをしてはいるものの、気がつくと枝毛ができてしまうと悩んでいる方も少なくありません。今回は、枝毛ができる原因や予防・対処法について解説していきますので、ぜひ健康で美しい髪づくりの参考にしてください。

枝毛とは?

枝毛に悩んでいる方は多いのですが、そもそも枝毛とはどのような状態のことを指すのでしょうか。まずは枝毛の特徴と枝毛ができる仕組みについて解説していきます。

枝毛ができる仕組み

髪の毛は、中心から「メデュラ」「コルテックス」「キューティクル」の3つの層で構成され、海苔巻きのような形になっています。外側のキューティクルは、うろこ状のものが重なって髪を保護していますが、枝毛はこのキューティクルが薄くなり、中心のコルテックスが裂けた状態です。

熱などのダメージによってキューティクルが剥がれると、コルテックスに含まれているタンパク質や水分が流れ出してしまいます。するとコルテックスが穴の開いたチーズのようになり、裂けやすくなります。これが、枝毛ができる仕組みです。

枝毛と切れ毛の違いは?

切れ毛も枝毛と同様に、キューティクルがダメージを受けてコルテックスが裂けることで発生します。枝毛との違いは、裂ける方向にあります。枝毛は縦に裂けて枝のように分かれるのが特徴ですが、切れ毛は横に裂けて、プツンと切れた状態です。

また、枝毛が毛先にできるのに対し、切れ毛は主に髪の毛の根元や中間にできるのが特徴です。切れ毛が多いとボサボサした見た目になり、髪もセットしづらくなります。

枝毛ができる原因は?

枝毛ができる原因はさまざまですが、主に「外からの刺激」「生活習慣」「髪質」の3つが考えられます。

ヘアカラー・ドライヤー・シャンプーなどはキューティクルを傷つけるおそれがある

枝毛ができる主な原因は、外部からの刺激です。ヘアカラーなどに使用する薬剤は、キューティクルに大きなダメージを与えます。また、ドライヤーやヘアアイロンの熱、洗浄成分が強いシャンプーも髪にダメージを与える原因になるため注意が必要です。

生活習慣の乱れは髪の栄養不足を引き起こす

キューティクルの厚さは、体の栄養状態に大きく左右されるといわれています。タンパク質やアミノ酸などの栄養が足りないとキューティクルも傷みやすくなります。バランスの悪い食生活や睡眠不足、ストレスなどは髪を不健康にする要因です。

細くてやわらかい髪質は枝毛ができやすい

枝毛はキューティクルが剥がれてコルテックスが裂けてできるので、キューティクルが薄い髪質の方は必然的に枝毛ができやすくなります。そのため、細くてやわらかい髪質の方は注意が必要です

枝毛の予防法や処理法は?

枝毛を予防するためには、枝毛の原因となるものをなるべく少なくすることが大切です。また、枝毛ができた場合は、正しく処理することも重要です。

外部からの刺激を軽減する

多彩なヘアカラーにチャレンジするのは楽しいことですが、頻繁に行うと髪へのダメージは大きくなります。枝毛予防のために、数ヶ月に1回を目安に検討してみましょう。

シャンプーは、弱酸性のものや髪に栄養を与えるアミノ酸系のものがおすすめです。また、ドライヤーを使用するときは20cmぐらい離しながら風を当てるとよいでしょう。ヘアアイロンは熱が集中するので極力使わないのがよいのですが、ヘアスタイルを維持するために必要な場合、美容師さんに相談するのも1つの手です。

バランスのよい食事と正しい生活習慣を実践する

髪の毛を作るのは主にタンパク質・ビタミン・ミネラルですが、髪の大部分は「ケラチン」というタンパク質でできています。ケラチンは体内で生成できないので、食事から摂取する必要があります。

このようなタンパク質に加え、ビタミンやミネラルを含んだバランスのよい食事を心がけましょう。また、睡眠不足やストレスなどを解消するために、生活習慣を見直すことも大切です。

枝毛ができたら、どう処理するの?

枝毛を手で引っ張ったり、裂いたりする方も少なくありません。しかし、このような対応は髪を傷めるだけでなく、新たな枝毛を作る原因にもなってしまうため、できた枝毛はハサミを使ってカットしましょう。なお、枝毛のカットは自分でもできますが、正しくカットしないと傷んだ部分が残ってしまうこともあるので、美容室できちんと処理してもらうことがおすすめです。

まとめ

枝毛は、なんらかの原因で髪の中を保護しているキューティクルが剥がれ、栄養成分や水分が流れ出してしまうことで発生します。また、枝毛ができる原因はヘアカラーや紫外線などの外的な刺激のほか、生活習慣や栄養バランスの乱れ、髪質などが挙げられます。枝毛を防ぐには、外部からの刺激を軽減することや生活習慣を見直すことが重要なので、自分にできるところから始めてみてください。