シャンプーを正しく選ぶことは、健康な髪をキープするうえでとても大切です。適切なシャンプーを選ぶためには、自分の髪質とシャンプーの成分をよく理解する必要があります。今回は、市販のシャンプーに含まれている主な成分や具体的な選び方について解説していきますので、シャンプー選びに悩んでいる方は参考にしてみてください。
シャンプーを選ぶポイント
シャンプーを選ぶときは、自分の頭皮や髪質に合っているかどうかを確かめてから決める必要があります。次の3つのポイントを押さえて最適なシャンプーを探しましょう。
・頭皮の肌質
・髪質
・髪の悩み
それぞれ注意するポイントを解説していきます。
頭皮の肌質
頭皮の肌質は人によって異なるため、洗浄力のレベルや刺激の有無などを考慮してシャンプーを選ぶ必要があります。頭皮と顔は1枚の皮膚でつながっており、頭皮は顔の肌タイプとほぼ同じといわれています。また、肌のタイプは主に次の3つに分けられるので、事前にチェックしておきましょう。
・乾燥肌
・オイリー肌
・敏感肌
乾燥肌の人は、保湿成分を重視したものを選びましょう。また、オイリー肌なら洗浄力を重視、敏感肌なら低刺激なものなど、自分の肌タイプを意識して選ぶのがベストです。
髪質
頭皮のほかに考えたい要素が髪質です。自分の髪質に合ったシャンプーを選ぶことで、髪がぐっと扱いやすくなり、ヘアセットもしやすくなります。髪質は次のようなタイプに分けられます。
・くせ毛
・猫っ毛
・剛毛
・ダメージヘア
一般的に、「くせ毛専用」と表記されているシャンプーには髪をやわらかくする作用のある成分が含まれています。また、保湿成分の配合されたシャンプーもたくさん販売されているので、くせ毛に困っている方はこのようなシャンプーを使ってみるとよいでしょう。
猫っ毛の人は、低刺激のシャンプーやノンシリコンシャンプーが向いています。また、加齢によりボリュームが出ない場合には、アンチエイジング用シャンプーもおすすめです。
剛毛の場合は、髪をやわらかくする植物オイル配合のシャンプーが最適です。そしてカラーやパーマによるダメージヘアの方は、優しい洗い上がりで乾燥も防ぐアミノ酸系シャンプーを選ぶとよいでしょう。
髪の悩み
髪の悩みは人それぞれですが、たとえば以下のような悩みがある場合、シャンプーを変えることで改善できるかもしれません。
・フケ
・抜け毛
・頭皮のニキビ
・白髪
フケは、乾燥によるフケと脂性によるフケがあります。乾燥でフケやかゆみがある場合には、しっとり洗い上げるアミノ酸系のシャンプーを選びましょう。一方、脂性によるフケや頭皮のニキビがある場合は、ベタつきを抑えるスカルプ系や高級アルコール系のシャンプーがおすすめです。
抜け毛や白髪などが気になる場合には、低刺激で抗酸化作用や血行促進作用のある成分が有効です。
そもそもシャンプーの目的とは?
シャンプーの主な目的は、頭皮の汚れや古い角質の除去にあります。また、髪の毛の汚れの原因である大気汚染物質やスタイリング剤をきれいに洗い流し、髪の負担を減らす効果もあります。さらに、多くのシャンプー剤には髪の毛に含まれるものと同じ栄養成分が配合されているため、浸透圧の原理により髪の毛の中の栄養素を流出しにくくし、溜まったダメージをケアする働きもあるのです。
シャンプーは成分により効果が違う
市販されているシャンプーは成分ごとに効果が違うため、それぞれの成分の特徴をよく理解したうえで購入することが大切です。ここからは、一般的なシャンプーに使用されている成分を以下の4つのジャンルに分けて解説していきます。
・高級アルコール系
・石鹸系
・アミノ酸系
・ノンシリコン系
1つずつ見ていきましょう。
高級アルコール系
高級アルコール系シャンプーは、洗浄力が高く泡立ちやすいのが特徴です。洗い上がりに爽快感があり、脂性の髪質の方に向いています。
市販のシャンプーで特に多いのがこの高級アルコール系シャンプーで、比較的安価で売られている商品も少なくありません。また、乾燥肌や敏感肌の人が使用すると、刺激が強く感じられる場合もあります。
石鹸系
石鹸系のシャンプーは、低刺激で洗浄力が高いのが特徴です。敏感肌でしっかりと洗いたい人におすすめです。
一方、油分を落とす力が強く、洗い上がりの髪がきしみやすいというデメリットがあります。どうしてもきしんでしまう方はコンディショナーを併用し、髪のきしみ対策をするとよいでしょう。
アミノ酸系
アミノ酸系シャンプーの特徴は優しい洗い上がりにあります。肌と同じ弱酸性なので、頭皮と髪の毛に優しく、洗った後も潤いのある感触が残ります。
アミノ酸は一般的に、少し高価なシャンプーに含まれていることが多い成分で、ダメージケア用のシャンプーとして販売されていることも少なくありません。マイルドな洗い心地のため、スタイリング剤を落としたいときには洗い足りない感覚が残る場合も多いです。
ノンシリコン系
ノンシリコン系は、髪をコーティングする成分である「シリコン」を含まないシャンプーです。シリコンを含むシャンプーは、指通りがしなやかな洗い上がりが特徴なのに対し、ノンシリコンはハリのある仕上がりとなります。
髪にボリューム感がなく、ペタッとしてしまうという悩みを持つ人にはノンシリコン系がおすすめです。一方、ノンシリコン系シャンプーにはコーティング効果がないため、洗い上がりにきしみやパサつきを感じやすいというデメリットがあります。
美容院と市販シャンプーの違いとは?
美容院に行ったときに、勧められたシャンプーを買ってみたら市販のものよりよかったという声も多くあります。美容院で使用しているシャンプーと市販のシャンプーではどこが違うのでしょうか?
市販のシャンプーは大衆向けに開発されており、比較的幅広い髪質の人に対応できる成分が配合されています。また、価格が安めでパッケージも魅力的なため、手に取りやすいという特徴もあります。ヘアケアに特別詳しくない人でも、好みのシャンプーを選びやすいのがメリットです。
一方、美容院のシャンプーはプロの使用を前提に開発されたものです。髪質や髪の悩み別に特化した成分配合の商品が多く、髪質改善への近道となります。市販のものに比べると比較的高価ではありますが、正しいケアを行いたいと考えている方は担当の美容師に一度相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
シャンプーは自分の髪質や肌質、髪の悩みを考慮して選ぶ必要があります。シャンプーの成分とその効果について知っておけば、さほど迷うことなくシャンプーを選べるようになるでしょう。自分に合ったシャンプーがどうしてもわからないというときには、信頼できる美容師の方に聞いてみてください。