一般的に、白髪染めをすると髪には一定のダメージが与えられるといわれています。そのため、白髪染めをしたくてもなかなか決心できず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?今回は白髪染めで髪が傷んでしまう理由や、髪を傷めずに染める方法について解説していきますので、白髪のことで悩んでいる方は参考にしてみてください。

白髪染めが髪に与える影響は?

白髪染めは、髪だけではなく頭皮にもダメージを与えます、しかし、具体的にどのようなダメージがあるのでしょうか?

髪への影響

白髪染めに限らず、髪を染める際は「アルカリ剤」で髪の毛を保護するキューティクルを開き、髪の毛のなかに「酸化染料」と呼ばれる染料を流し込んで発色させます。アルカリ剤で無理にキューティクルを開くため、髪には大きな負荷がかかります。また髪は基本的に酸性で、アルカリ剤とはもともと相性が悪い点にも注意が必要です。

頭皮への影響

白髪染めに使われる薬剤には「酸化染料」が含まれており、これはさまざまなアレルギーを引き起こす原因ともいわれています。アレルギー性接触皮膚炎を発症し、病院での治療が必要になるケースも少なくありません。

しかし、多くの場合は無症状で、染めたときに少し刺激を感じる程度です。症状の程度は人によって異なりますが、もしかゆみや赤みなどの症状があらわれたときは、近所の病院に行って医師の診察を受けるようにしましょう。

頭皮のトラブルを防ぐためには、パッチテストを行うことが重要です。特に市販の白髪染めを使用する際は、あらかじめ実施しておくことをおすすめします。

髪を傷めずに白髪を染めるには

前述の通り、白髪染めに使う薬剤には「酸化染料」が含まれています。そのため、白髪染めをした後は専用のシャンプーやコンディショナー、トリートメントなどを使ってしっかりとケアを行う必要があります。

また、ドライヤーや紫外線なども髪にダメージを与えるため、熱や紫外線などに効果のある植物性のオイルなどを使用するのもおすすめです。髪の毛をコーティングして、熱や紫外線といったダメージを防いでくれます。

なお、白髪染めは主に酸化染料が含まれている染毛剤を使用して行いますが、この酸化染料が入っていない「染毛料」を使った薬剤もあります。髪や頭皮へのダメージを防ぐには、このような染毛料を使用した白髪染めがおすすめです。

髪や頭皮を傷めない「半永久染毛料」とは?

一般的な白髪染めやカラーで使われている薬剤は「永久染毛剤」とも呼ばれ、泡や乳液、液状やクリームなどのタイプがあります。染毛剤を使用しているので、これらは「医薬部外品」に分類されるのが一般的です。

一方、「染毛料」は「半永久染毛料」と「一時着色料」に分類されます。この半永久染毛料は、酸性染料や塩基性染料が主成分であり、色持ちは永久染毛剤に若干劣るものの、髪への負担が比較的少ないといわれています。

半永久染毛料で白髪を染める仕組み

一般的な白髪染めはキューティクルを開き、染料を髪のなかに入れて発色させます。一方、半永久染毛料を使って行う白髪染めの場合、髪の表面に色を定着させて髪を黒くしていきます。マイナスイオンの力で定着する「塩基性色素」や髪に絡みつく「HC色素」を利用して白髪を染めていくのです。

そのため髪のダメージや頭皮アレルギーの心配がなく、安心して染められます。髪や頭皮へのダメージを気にせずに繰り返し染められるのは大きなメリットといえるでしょう。

白髪用のヘアマニュキュアとカラートリートメントの違いは?

髪へのダメージがほとんどない白髪用の半永久染毛料として、「ヘアマニュキュア」や「カラートリートメント」などが挙げられます。ヘアマニュキュアは発色がしっかりしており、色持ちが長いのが特徴です。一方カラートリートメントは色ムラがなく、ツヤのある髪に仕上がりますが、色持ちが少々短いというデメリットがあります。

また、白髪用のカラートリートメントは、ヘアカラー用のものに比べて美髪成分が多く含まれているものが多くあります。髪へのダメージが気になる方は、カラートリートメントを使って白髪染めをしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

白髪染めは、アルカリ剤でキューティクルを開いて染料を髪に流し込んでいくため、髪には大きな負荷がかかってしまいます。また、白髪染めに含まれる「酸化染料」により、かゆみや赤みなどのアレルギー症状が出てしまうことも少なくありません。

「酸化染料」を使用しない白髪用の「ヘアマニュキュア」や「カラートリートメント」などを使って白髪染めをすることで、髪に与えられるダメージを最小限に抑えられます。また、白髪染めをした後は専用のシャンプーやコンディショナー、トリートメントなどを使い、髪を優しくケアすることも重要です。大事な髪を労りながら、自分らしいヘアスタイルを楽しみましょう。